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そんじゃここまでだ、さよなら

section-20

こかで聞いた話だったらとても笑ってほしいのだけど、さっき課題をやりながら机に突っ伏して眠ってしまった時に小宮さんとふたりきりのとても哀しい夢を見たので、だれかに聞いてもらいたくてこれを書いている。ふつうにツイートしても良かったんだけど、あまりにも今騒がれているワーキャー女子っぽい夢だったのでこっちに書くことにした

 

夢の舞台はなぜかめっちゃおしゃれなバーだった。ほのかに暗くて目の前でお酒をつくってくれるマスターの顔がギリギリ見えるくらいの、大学生の身分では絶対に行かれなさそうなバー。もうほとんど真夜中とも言えるくらいの時間帯で、自分たち以外にほとんどお客さんはいなかった

なぜかわたしと小宮さんは友達で、かなり仲がよくて、このバーが2軒目らしかった。カウンターに座ってそれぞれが飲みたいものを注文すると、小宮さんがずっと自分の左手の薬指にはまった指輪をわたしに見せながら、もうすぐ結婚する予定の彼女の話をしてくれた。プロポーズの言葉は結局シンプルなものしか用意できなかったとか、絶対OKしてもらえるって信じていたけどそれでもやっぱりこわかったとか、前日は緊張しちゃってみのりちゃんに電話するか迷ったとか、そういうちょっと情けなくも溺れるほど幸せそうなエピソードを、頬をゆるめて話している小宮さんの横にいた

夢の中のわたしは小宮さんと仲が良くて、どうやらその彼女のこともなんとなく知っている様子だった。自分のきもちを隠しているから話を遮ることもできなくて、そっかあ良かったね、と話を聞いているのだけど、心の奥ではこんな話は聞きたくなくて、話を逸らしたいと思っていて、もうすぐ結婚してだれかのものになってしまう小宮さんを帰したくないと思っていた。ろれつもまわらないくらい酔わせてしまえと思ってめちゃくちゃにアルコール度数の高いお酒ばかりを彼に飲ませて、わたしもときどき同じものを頼んでは胸の痛みをごまかすんだけど、全然酔えないでいた

だけどこの話が終わってこのお酒を飲み終わったら、あの子のところに帰ってしまうのか、と思って、どんどん暗い絶望が頭の中を埋めつくす。もうあの子の話はやめてと思っているわたしと、指輪を見てニコニコ上機嫌な小宮さん。あたまのどこかではこれが夢だとわかっているんだけどそれでも夢の中の主人公であるわたしは哀しくて、帰ったらあの女の子のこと抱き締めるの?とか考えていた(なぜか夢の中のわたしはめっちゃ女の子っぽいんだけど、これが本物なのかしら)

最終的にはたくさん飲ませたせいでべろべろになった小宮さんに肩を貸して、半ば担ぐようにしてタクシーに乗せるとき「みのりちゃんのおかげで○○(名前言ってたけど忘れた)と結婚できるんだと思ってるよ、ありがと。結婚式は絶対呼ぶね」みたいなことを言われて、終電を逃したけれどタクシーに乗るほどのお金もないわたしは、街灯の少ない夜道を死ぬほど泣きながら帰った

 

ここまで読んでなにかお気づきの方がもしもいらっしゃったら、わたしはあなたのことがめっちゃ好きです。↓

even if

even if

  • 平井 堅
  • J-Pop
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

ほとんど平井堅の「even if」だった。ここまで歌詞の情景がそのまま自分の夢として映像化されたのは今まで一度もなかったからびっくりしたんだけど、それでも起きたらものすごい泣いていて自分だいじょうぶかなって思った。

この曲、ちょっとかわいそうな男の人像が小宮さんみたいだ(悪口じゃないよ)とずっと思っていて、今回のわたしの立ち位置が小宮さんなのかなと思っていたんだけど、まさかの逆視点で夢を見るとは思わなかった。ひさしぶりにめちゃくちゃ泣ける夢を見ました。話を聞いてくれてありがとう。よかったら聴いてみてね